コレステロール値や血圧等々、極端に下げ続けることの優れた点について納得できない薬剤師末田。いくら文献を読み込んでも、副作用に勝る効果が期待できるとは考えにくいものです。
多剤併用(ポリファーマシー)問題に取り組んで、減薬キャンペーンを行った経験もあります。医師の訪問回診へ同行し、介護施設において不要な薬剤を見つける作業。食生活等在宅環境とは違うので、体調コントロールは行いやすいです。ネゴシエーション能力と医師の特徴を見抜く眼が必要でした。
この活動が成功し続けているのは、老健施設に限られます。包括医療、リハビリ重視の考え方ってやはり間違っていませんね。超高齢社会のヒントは、減薬に成功した老健にあるように思います。
一般の患者さんからは、めんどくさいことはいいから「早く薬が欲しい」と言われました。
一緒に考えることに感謝されることもありましたが、結局は長続きせず中途半端。
どの薬剤から減量していくか?
どうすればそう出来るのか?
顧客と一緒に考える作業は、薬剤師冥利に尽きる愉しい仕事でした。
食生活への介入はしないで、投薬へ逃げた方が診断側も診察って楽なはずです。
調剤する側も、思考停止で黙々と作業をこなしていた方が楽で、そのうえ収入も増えます。
そんな医療行為の繰り返し。そこへ一石を投じるためにつくった会社でした。
基本へ立ち返り、この会社の存在意義を考えています。