サラリーマンを辞めようと決めた理由。
決裁権をもち「船の舵」を未来へシフトしたかったから。
今日も読んでくださって、ありがとうございます。
岡山の薬剤師、そして文化研究家、末田よしひろです。
起業を決意した38歳の末田は、県薬剤師会の実務実習担当理事職を、サラリーマンしながらやっていました。平成18年からはじまる薬学部6年制、その半年にわたる「現場実習」に対応する環境つくりに奔走していた頃です。
大学で習ってきた基礎薬学が、臨床現場での「薬物治療」に直結している実感。それを学生さんに体験してもらうため、教育改革へ勇気を奮い立たせていました。
「ぼんやり夢みたいなものが見えてきました。」
実際に関わった学生さんがポツリともらした言葉。指導者冥利に尽きるって感じたことを、昨日のことのように覚えています。
医療保険という枠組みの中、薬剤師の視点(ロジック)で主体性をもてる仕組みをつくることができるのか、その方法を考えていました。個々の患者さんに対し「安全で有効性の担保された薬物治療」が提案できる未来をつくりたいという夢。
そのためには、どうしても自分の船で漕ぎ出すことが必要と考えていたのです。今の末田なら、こわくて止めていたでしょう。若くエネルギッシュだったのだと思います。もちろん実際の独立は、そんなに甘いものではありませんでした。遠くに見える山への道のりは気がとおくなるほど遠く、大きな海をどうやって前へ進もうか孤独に悩みぬく日々でした。
なりふり構わずお金を稼ぐ調剤作業をこなしながら、それでも夢中で夢を追いかけていたかったのだろうと思います。
この続きは、また明日。