和菓子を作ってみないかと、美術家の谷さんから連絡がありました。
ワクワクは、突然に始まります。
雑多な仕事を片付けてしまいましょう。
苔生す露地を掃き清め、小間の茶室を拭きあげました。
たのしい薬膳料理教室が再開です。
きれいに剥いて無添加シロップに漬け込んだ栗。
蒸して裏ごししたさつま芋。
黒文字まで手作りで、こども料理教室にしては本格的。
やさしい甘さの茶巾絞り、大人の栗きんとん、手作り和菓子が出来上がりました。
柄杓(ひしゃく)の扱い方も、上手になっていきます。
蹲(つくば)うことの意味を、しっとり教えていただきました。
脚下照顧(きゃっかしょうこ)、躙(にじ)る行為の美しさ。
生楽庵のお床拝見。
武家茶道、薮の内流のお点前。
千家のそれとは、大きく違います。
水滴の落ちる音に集中する瞬間。
みんな新しい生き方を探しています。
お道具の扱い方を興味深くみて、その意味を聴く子どもたち。
ものを見る眼差しの養い方を学ぶ時間。
自然の恵みに感謝して、有り難い一服をいただきます。
みんなの笑顔が輝いていました。
水面に映る僕の顔も、少年の笑顔でした。